ラベル 仕事の流儀 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 仕事の流儀 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2011年11月2日水曜日

厚木のあのウマイ牛乳は牛舎間借りの4頭体制で作られていたのか?!

夢未市へ行くと必ず買ってしまう、河内賢一さんの牛乳とヨーグルト。決して安くはないのだが、リアルな濃い牛乳が味わえる。本当においしい。

厚木市のサイトで紹介されていた「厚木市:農業に夢を抱く」では、その河内賢一さんが紹介されていた。

なんと河内さんは牛舎を持たず、他の方の牛舎に間借りをして、牛4頭を育てているとのこと。牛舎を間借り?!畜産業界のMVNO?そういう体制もあるんですね。

しかも牛さんは4頭。いい意味で「たった」それだけの牛さんしかいなくても、あれだけのおいしい牛乳が作れるということが驚き。


誰かに与えられる価値というのは、規模の問題じゃないんですねえ。いや、逆にそれだけの元手で、あんなにおいしい牛乳を提供できるというのは、とても効率が高いとも言える。


起業していると、人と話すときによく聞かれることがある。
「資本金はいくらですか?」
「社員は何人いらっしゃるんですか?」

あまり自慢できるものじゃないその数を、心のなかではどこか忸怩たる思いで答えるのだが、改めて考えると、その質問に別に他意はなく、単純な疑問なのかもしれないね。

自分自身、河内さんの牛4頭間借り体制を聞いても、単純な驚きしかなかった。


卑下せず、奢らず、足元をしっかりみて一歩一歩やっていくこと。これが大切なんだね。そういうことこそすぐに忘れて迷ってしまうんだ(^^;)

2011年10月20日木曜日

何でこのサービスをつくろうと思ったのか、開発者の生の声を聞くことは楽しい

Facebook開発者イベント「f8」でローンチパートナーとして発表されたクックパッドさん。
技術部長の井原正博氏へのインタビューが@ITに掲載されていた。

とても印象的だったのは、クックパッドがやりたいことは何なのか、彼がまっすぐに語っていたこと。

・・・Open Graphを使って、毎日の食卓を楽しく便利にするというクックパッドの本来の目的が、少しでも前に進むのならいいな・・・

・・・技術の進化は、あまり重要ではありません。重要なのは、「その技術によって、どれくらい生活が楽しく、豊かになるか」です。・・・

・・・「あの時代に、こんな料理を作っていたんだ」という思い出を俯瞰できる。これはクックパッドがやりたいことだったんです。人生の中でキーになる「料理」を表現し、それによって自分のアイデンティティを確認するということはやっていきたいです。・・・

料理をキーに自分のアイデンティティを確認する、そのようなビジョンを持っていらっしゃったことを初めて知った。

クックパッドを単に便利なレシピサイトとしか思っていなかったので、「アイデンティティ」という言葉まで出てくることに正直驚いた。

そういえば、スタジオジブリの宮崎駿監督は、NHKドキュメンタリーの「人間は何を食べてきたか」にとても感銘を受けたと仰っていた。食をたどっていくと人間が生きてきた歴史がリアリティを持って感じられるのかもしれない。思えば、ジブリ映画にはいつも印象に残る食事シーンがある。


何でこのソフトを、サービスを、つくろうと思ったのか、青臭い話になるのかもしれないが、開発者の生の声に触れたいと、最近益々思うようになった。

○○ができる。○○が便利。○○するのが楽。

ソフトウエアの品質として、機能性や使用性は大事だが、なんだかそういう手垢のついた売り言葉に慣れすぎて、飽きてしまった。

作り手の心の奥にある言葉が、もっと前に出てきてもいい。

そう感じているユーザーも、増えているんじゃないかな。

2011年1月13日木曜日

自分で選んだ仕事でも辛くて苦しい。でもそれでいいのだ。当然なのだ。 | 仕事なんて楽しいワケがない! プロは客に尽くして喜ぶものでしょ:日経ビジネスオンライン

仕事なんて楽しいワケがない! プロは客に尽くして喜ぶものでしょ:日経ビジネスオンライン

日産自動車「GT-R」の開発責任者、水野和敏氏の新春大放談が日経BP上で展開されているが、特に今回の水野氏の言葉には熱があって引きこまれた。読んでいると、なんだか元気が出てくる。8ページもあって長めだが、一読の価値アリ、だ。

思わず唸ってしまう水野節が満載で記録しておきたい言葉が多く、引用も多めになってしまう・・・。

人のために尽くせるのがプロ。自分のために楽しむのは趣味。これははっきりしておきたい。自分のために楽しむんだったら自分でカネを払えって。人を楽しませることができるから、プロとして給料をもらえるんだ。ものすごい単純。

仕事で楽しいことなんて、これっぽっちもありゃしないよ。仕事は辛くて苦しくて当たり前。本当に苦しい。でもそれでいいんだ。この苦しさが、いつかお客さんの笑顔になって絶対に返ってくると信じているから。だから今は、苦しんで苦しんで苦しみ抜いて、悩みに悩んで良いクルマを作るぞ、と自分に言い聞かせて仕事に当たれるんだ。

その辛くて苦しい分に対して給料をもらうんじゃない。喜んでくれるお客さんの顔と、払ってくれる対価こそが仕事の成果なんだよ。そんな単純なことすらみんな見誤って、仕事はエンジョイしましょうなんてさ。その行きつくところはニートとフリーターじゃない。


ごくたまに、仕事をしていて、シンドイなあと思うことがある。

私は就職活動をしたことがない。
最初から、自分で起業して、自分が作りたいサービス、システムを提供していくことで、社会に貢献していこうと決めていたからだ。つまり、自分で選んだ仕事であり、職業だ。

だが、思うように開発が進まなかったりすると、難しいなあ、シンドイなあという気持ちが沸き上がってくる。

自分で選んだ道なのに、こんな気持が湧いてくるなんて、なんて贅沢なんだと思ったり、自分甘いよ、と叱咤したり。

でも、水野氏の発言を聞いていると、自分で選んだ仕事であろうがなかろうが、全て、仕事という仕事は、辛くて苦しくて当たり前なのだと。100%例外なく、そうなのだと感じる。

たまたま自分がやりたい仕事を選択できたとしても、逆に、選択できなかったとしても、それはスタートの違いでしかない。なんらかの仕事についた限りは、世の中に存在する仕事は、みな苦しく辛いものだと大観すべし。楽する、エンジョイする、という概念は捨て去るべし、ということですな。

では、何のために?
何のためにそんな辛くて苦しい仕事をするのか、働くのかというと、これをやれば必ずお客さんが喜んでくれるという信念、そして対価だろう。

Rhymester曰く、「1 for the money, 2 for the show」と同じだ。


水野氏の言葉のおかげで、自分の迷いをバッサリ切り捨ててもらったように感じる。

ユートピアを持てることは天恵 | ほぼ日刊イトイ新聞 - 徳さんですよ。

ほぼ日刊イトイ新聞 - 徳さんですよ。 第9回 「財産だよ。」

去年の年末あたりに「ほぼ日刊イトイ新聞」で徳光和夫さんと糸井さんとの対談が特集されていたが、その中でとても印象に残った言葉があった。

遅まきながら今年初めてのブログはその言葉から始めたいと思う。


それは「ユートピア」。

自分のために『よかれ』と思って何かをしてくれる人がいる、という環境を称して糸井さんが言った言葉だ。

もしかしたら、何かをしてくれたことに自分が気づいていなくても、構わずに、自分の為によかれと思って、勝手にというか自発的に何かをしてくれる。そんな味方がいるということは、まさに自分だけのユートピアを持っているということだ。かけがえのない財産だ。


では、私にとってのユートピアとは?

一番に思いつくのは夫、両親といった家族だ。
日頃から感謝の気持ちはなるべく伝えるようにしているが、それでも私の意識が及ばないところでも、よかれと思ってやってくれていることが色々あるのではないかと思う。ありがとう。

そして、私がつくっているサービスのユーザー。
クチコミサイトなどで、やたらすすめてくれている方などを目にすると、ありがたいと思う反面、どうしてそこまで労力をかけてくれるのかと不思議に思うこともある。でもそういった方々こそ、私にとってのまさにかけがえのないユートピア。ありがとうございます。

そして、仕事でお付き合いしているクライアントの方々。
私があずかり知らぬところでフォローしてもらっていることもあるだろう。ありがとうございます。


その他、思いつくことができないところにも、よかれと思って何かしてくれている方が、まだまだいるかもしれない。

つまり私にも、ささやかながらも、ユートピアがあるということだ。

彼らに感謝し、期待や気持ちに更に応えられるように、今年一年努めていこう。

2010年10月21日木曜日

公聴会には社長だけでなくトヨタ一丸で出席していたのかもしれない | トヨタはリコールを乗り越えたか?:日経ビジネスオンライン

トヨタはリコールを乗り越えたか?:日経ビジネスオンライン

米国トヨタ自動車販売社長のジェームス・レンツ氏は、今年2月に米議会の公聴会へ出席したとき、背後に、社員やディーラーの気を感じたと語っている。

公聴会は、トヨタの命運がかかった、とても重要な場だったろう。多くの社員やディーラーがかたずをのんで見ていて、そんな彼らの気が公聴会に居る社長へ伝わったのかもしれない。


私は、全社一丸となって~なんて、アメリカの会社文化の中にはないのでは、と思っていた。
が、トヨタには彼らを束ねる価値観があるようだ。この記事の中で社長が語っていた、トップから社員まで同じ現場に立って課題に取り組んでいく「トヨタウェイ」というスピリットが、それなのかもしれない。


ディーラーの方が語った「オレはトヨタが好きなんだ」という言葉。
この言葉は作り手にとって何よりも嬉しいご褒美だろう。そんな言葉をもらうために、私は私のものづくりを頑張ろう。


それで結局、この公聴会で議論になった問題はどうなったのか。
どうやら多くの場合は運転ミスが原因だったようだ。

トヨタ急加速は大半運転ミス? 電子制御異常なし 米運輸省調査 - SankeiBiz(サンケイビズ)

58件のうち35件はブレーキが踏み込まれておらず、運転ミスの可能性が高いことを示している。5件からはデータを得ることができなかった。(・・・)急加速の原因は電子制御スロットル装置の異常ではないというトヨタの主張に沿った形といえそうだ。(・・・)NHTSAから、安全問題の対応をめぐり1637万5千ドルの民事制裁金の支払いを課された。

ええー!、結局、自分たちの主張が正しかったと結論づけられようとしているのに、1637万5千ドル(日本円で約14億円)も制裁金を支払い、リコールに対応して・・・。大変だったろう。

公聴会では、トヨタに対して「恥を知れ」と言った女性もいた。
「トヨタは恥を知れ」 急加速体験の女性、米公聴会で証言 写真3枚 国際ニュース : AFPBB News

でも、その方が売却したレクサスの新しいオーナーは、なんの問題もないと言っている。
米国 / 急加速したトヨタ車、その後はトラブルなし / The Wall Street Journal, Japan Online Edition - WSJ.com


人生には、本当に理不尽で「まさか」と思う事が起こることがあるのだろう。

でもトヨタはこの経験を教訓にして、来年からアメリカでは全車にブレーキ優先機能を標準装備し、さらに安全な車にしようとしている。
トヨタ、全車にブレーキ優先機能を標準装備 来年から米国で (産経新聞) - Yahoo!ニュース


がんばれ、トヨタ。

2010年9月17日金曜日

何かをやり続けるということはいかに孤独に耐えられるかということだ | 集中力と持続力 - 丸山茂雄の丸山ワクチンでがん治療・がん予防

mF247主宰の丸山茂雄さん。
彼のブログで、とても印象に残った言葉があったので引用させてもらいます。

新しいことをやろうとするには

一人で始めるか ごく少人数で始めるのが正しいのです。



一人で始めるか 少人数で始めるということは 当然進行は遅くなりますから

時間はかかるわけです。

(中略)

結果が直ぐにでないことをやり続けるということの困難は想像を絶しています。

やり続ける力を持続力といいます。持続とは 孤独の別名かもしれません。


がん治療中の丸山さん。
その彼の中から出てくる言葉は、シンプルなのだけどリアルで、重くて、迫ってくるものがあります。

何かしらものをつくる作る仕事をしている人は、共感できる言葉が多いと思います。

私も、新しくサービスを立ち上げたり、アプリケーションを作ったり、という日々の行いの中でモヤモヤっと感じていることが、ぽんと、クリアに表現されているような気がしました。「そうだよね、そうなんだよね」という感じです。

直ぐに結果は出ないのは当たり前と思っていても、想定していたよりも結果がでないと焦ったり迷ったり。
でも、先がはっきりと見えないその先に向かって進むことをやめない力、それが大切なのだと改めて実感しました。

グッと来ました。

2010年1月26日火曜日

負けても悔しがらない国は、復活できない - 日経ビジネスオンライン

負けても悔しがらない国は、復活できない - 日経ビジネスオンライン
 問題の本質を象徴する事例があります。日本の携帯電話メーカーの世界シェアは過去10年間で激減し、20%以上から6%台になりました。日本人が衝撃を受けないわけがないと思っていましたが、現実は違った。

 本当にショックを感じている日本人に、全くと言っていいほど出会わないのです。携帯電話では10年で日本勢のシェアが3分の1以下になり、対照的に、サムスン電子やLGエレクトロニクスのシェアは2倍以上になった。明らかに事態は深刻です。

 にもかかわらず、負けても「仕方がない」とヘラヘラ笑っているようにさえ見える。本気になって悔しがって、必死で勝つために努力しているのか。答えはノーではないでしょうか。

 携帯はほんの一例で、ほかにも負ける分野が増えている。日本メーカーには技術力があり、マーケティング力が問題とも言われますが、もっと足りないものがある。「今のままでは日本の国も企業も滅びてしまう」という強い危機意識です。

自分を顧みて正直、耳が痛いと感じた。

「必死で勝つために努力しているのか」

この問を、忘れずに、心にとどめておかなくてはならない。

自分のためにも、この国のためにも。

「佐藤可士和」は偶然ではない - 日経ビジネスオンライン

第1回 「佐藤可士和」は偶然ではない - 日経ビジネスオンライン
佐藤 それはやっぱり、2人の間に揺るぎない信頼関係があるので。周囲から「よく夫婦で仕事ができますよね」と言われることは多々ありますが、公私共にパートナーだからこそできるのです。この人を利用して儲けてやろうとか、自分もマネジャーとして名を上げてやろうとか、全然思わない。私は彼にとって本当に必要なことだけを考え抜いているし、彼もそれを知っている、という前提があるので。

アートディレクターの佐藤可士和さんのマネージメントを、奥様である佐藤悦子さんが担当なさっているとは知らなかった。

彼の名前がまだ一般的に知られていないときに、悦子さんの勧めで、気が乗らない仕事でも「夫のPR作戦」として名前を知ってもらうために引き受けていた。それは、お二人の間に圧倒的な信頼感があるからできていた、と。

「公私共にパートナーだからこそできる」という言葉は、同じように夫婦で仕事をしている私には、とても説得力がある。

夫の才能や力が純粋に素晴らしいと思っている、その思いのパワーは、仕事をする時かなり大きな影響力となり、力の源にもなっていると思う。

佐藤可士和さんと悦子さんのように、いつまでも同じフィールドで夢を追えるような関係になれたらいいな。

2009年11月6日金曜日

サービスを運営していくときの心構え

Google Appsは常に「バージョン・ベスト」、米グーグル副社長 - @IT

記事の後半、米グーグル製品管理担当副社長のブラッドリー・ホロウィッツ氏(Bradley Horowitz)が、システムが仕様を変更した時、ユーザーが見せる反応に対する心構えについて語っている点が興味深い。


自分達が作ったシステムを使ってくれているユーザーからのレスポンスは、本当にありがたい。示唆に富んでいるし、自信や勇気を与えてくれるものもある。しかし、影響されすぎてもいけないし無視するのは論外。自分はどちらかというと影響されすぎる派だが(^^;)。

自分の中にフィルターを持たなければならないというホロウィッツさんの言葉を、大切に心にとどめておこう。