2009年11月6日金曜日

サービスを運営していくときの心構え

Google Appsは常に「バージョン・ベスト」、米グーグル副社長 - @IT

記事の後半、米グーグル製品管理担当副社長のブラッドリー・ホロウィッツ氏(Bradley Horowitz)が、システムが仕様を変更した時、ユーザーが見せる反応に対する心構えについて語っている点が興味深い。


自分達が作ったシステムを使ってくれているユーザーからのレスポンスは、本当にありがたい。示唆に富んでいるし、自信や勇気を与えてくれるものもある。しかし、影響されすぎてもいけないし無視するのは論外。自分はどちらかというと影響されすぎる派だが(^^;)。

自分の中にフィルターを持たなければならないというホロウィッツさんの言葉を、大切に心にとどめておこう。

2009年11月3日火曜日

映画「沈まぬ太陽」当たり前のことの大切さ

映画『沈まぬ太陽』公式サイト

映画の日に映画「沈まぬ太陽」を観にいった。日曜日で映画の日ということもあってか、客席は満員。同様にマイケルの「THIS IS IT」や「カイジ」なども満員だった。久々にごった返しの映画館を体験したが、大勢で見る映画は、なんとなく嬉しい。

インターミッションがある映画は初めてだったが、3時間22分という時間を長いと感じることはなかった。3時間22分を見せきるだけの迫力や意思を持った映画だった。

しかし、「沈まぬ太陽」は体力気力充実している時に見ることをお勧めします(^^;)。映画と向き合わざるをえないようなプレッシャーを持っているので、見終わるとちょっと疲れますよ。


考えさえられたのは「会社で働く」ことに対する価値観の違い。私だったら左遷やいじめにあってまでも会社に残り続けるという選択肢はとらないだろうな。勿論、詫び状なんか書かないが、会社にも残り続けない。

主人公の恩地元が会社を辞めない理由は、映画では「俺の矜持が許さないんだ」という台詞で表現されていた。パキスタンやイランやケニアへの移動を命ぜられ、望むような仕事ができなくても会社に残り続ける、つまり「逃げない」ということが彼のプライドであり、矜持だと。しかしだったらそれは何のための矜持なのか。

私だったら、会社を辞め、空の安全や社員の待遇向上を外の世界から指摘するジャーナリスト的な仕事をやろうとするかな。10年不遇の時代をすごすなら、食べることには事欠くかもしれないが、会社を変えられ、会社のためになる可能性のある仕事をしたいと思う。

そこで思ったのが、この時代、会社を辞めるということはよほどのことだったのかもしれないということ。映画の最後の方で恩地の長男、克己の台詞で「親父とお袋の生きてきた時代は俺らとは違うんだから。でも、親父とお袋は逃げなかった。」というものがあった。

この作品は、時代を超えても普遍的なものと、その時代を経験したものにしか理解できないものが混在している感じがした。


時代を超えても普遍的だと思ったのが、航空機事故で亡くなった多くの方々のご遺族の悲しみだ。さっきまで笑顔で手を振っていたわが子、電話で話していた夫が、突如として事故で亡くなってしまう。その悲しみは本当に深く、つらく、映画を見ていても涙が止まらなかった。

航空機事故だけでなく電車でもJR福知山線の脱線事故のように、多くの方が亡くなられる事故がある。事故は、突然いとしいものを奪う。その絶望は途方もないのだと感じた。

いとしいものに囲まれてすごしていることはどれほど幸せなことか。主人、両親、友人、多くのいとしいもの達に感謝した。そして彼らと共に過ごせていることが決して当たり前ではなく、どれほど恵まれていることなのか感じる感性を失ってはいけないと思った。

日本郵政新社長人事についての記事争論

日本郵政の新社長人事について、テレビやインターネット記事でさまざまな意見が展開されています。私自身もこのことについていろいろと考えていますが、その思考の材料として、いくつか記事をピックアップしてみました。

まずは竹中平蔵元総務相の意見を紹介した記事から。
郵政“再国有化”竹中元総務相、激怒 米紙に寄稿「時計の針を10年戻す」(産経新聞) - goo ニュース
今回の処置は日本を「さらにもうひとつ(10年)」失わせる道へ乗せるものだと批判されています。

一方、亀井大臣の今回の人事は実は官民のバランスが取れた人事だという記事も。そして今回の人事の本質は「反自民」「反小泉・竹中」「反西川」であるという町田氏の指摘。
元大物大蔵次官を郵政社長に登用した亀井大臣の真の狙いと、その危うさ | 経済ジャーナリスト 町田徹の“眼” | ダイヤモンド・オンライン

同様に、適性や経験などを無視した単なる小泉・竹中改革への亀井大臣の意趣返しだという岸氏の指摘。
小泉・竹中改革への意趣返しと中身のない パフォーマンスでは日本がダメになる! ~国民新党の暴走と行刷会議の迷走を憂う | 岸博幸のクリエイティブ国富論 | ダイヤモンド・オンライン

そして、郵便局ネットワークを維持するコストを今後民主党はどのように埋めていくのかビジョンが示されていないという辻広雅文氏の指摘。
“郵政改革の大転換”に見る日本の宿痾 ~なぜ、焼け野原にならなければ改革できないのか | 辻広雅文 プリズム+one | ダイヤモンド・オンライン


個人的には、生田氏が総裁を勤めていた郵政公社の時代が、郵便局のサービスが最もよかった気がします。24時間窓口営業なども行われていて、採算が心配でしたが、サービスとしてはとても助かるもので、重宝していました。

辻広雅文氏の指摘する郵便局ネットワークの維持コストだけでなく、今回最大規模になってしまった予算の概算要求額など、民主党が掲げたムダの削除というイメージが持つスリムさとは逆に、予算も行政も膨張している印象を持ちます。

また、人事の決定プロセスはやはり問題があったように感じます。会社法に基づいて「委員会設置会社」となる日本郵政は、取締役会の中に設けた指名委員会で社長を含む取締役の選任、解任案をまとめるのがルールであり、そのルールは、ましてや国が破るべきではないと思います。

民主党には政権交代で国民が求めた本筋を見失うことなく、突き進んで欲しいものです。

中国での音楽の有料配信は無理?

版権保護は進むも、健全には程遠い中国デジタル音楽市場 | News&Analysis | ダイヤモンド・オンライン

中国で音楽の有料配信がこんなに難しいとは知らなかった。

海賊版が出回る中、正規版を流通させることそのものがまず難しい。また、海賊版を無料で手に入れられる環境では、正規版を有料で配信し買ってもらうことはもっと難しい。

とりあえずGoogle中国は、広告配信で正規版のダウンロードサービスを行い、海賊版の流通に風穴を開けたようだ。音楽のダウンロードさえも広告モデルとは。


無料で当たり前、という消費者の発想を変えていくのは並大抵ではないだろう。

インターネットの普及が進めば、多くの「情報」がほぼ無料で手に入れられる。その「フリー」な環境でどうやって「サービス」や「コンテンツ」で生業を立てていくか、いわゆるビジネスモデルを確立していくことは非常に知恵がいる。