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2010年3月30日火曜日

サイマルラジオってなんだろうと調べてみた

サイマルラジオとは、電波放送と「同時に」、インターネットのストリーミングで放送内容を配信する意味らしい。Simulとは英語の「同時」を意味する「Simultaneous」の略。

日本には、全国のコミュニティFM局が集まって組織しているCSRA(Community SimulRadio Alliance)があり、CSRAが運営しているサイマルラジオがある。2010年3月30日現在、加入局は37局。配信形式はWindows Media形式。プレイヤーはWindows Media Playerを使用。

CSRAの代表は、テレビのキャスターでもおなじみの木村太郎氏。彼は湘南ビーチFMの代表取締役社長でもある。もともと、湘南ビーチFMが自局サイトで再送信を始めたのが、日本でのサイマルラジオのさきがけとなったようだ(SimulRadio - Wikipedia より)。サイマルラジオの中でも、湘南ビーチFMだけビットレートがかなり高いのは、そういった流れがあるからなのだろう。

また、2010年3月24日、iPhoneでCSRA加入局の放送が聴けるアプリ「i-コミュラジ」が発売された。価格は350円。
iPhoneでコミュニティFMラジオが聴けるアプリ「i-コミュラジ」発売:ニュース - CNET Japan

発売時の対応局は、
  • 三角山放送局(北海道札幌市)
  • FM-JAGA(北海道帯広市)
  • RADIO3(宮城県仙台市)
  • 湘南ビーチFM(神奈川県三浦郡)
  • FMぱるるん(茨城県水戸市)
  • フラワーラジオ(埼玉県鴻巣市)
  • REDSWAVE(埼玉県さいたま市)
  • FM CASTLE(京都府福知山市)
  • FM-N1(石川県石川郡)
の9つ。今夏までには全局対応の予定。

マルチタスク対応か?と言われている時期iPhoneOSにならないと、ラジオを聞きながらメールを読んだりブラウジングしたりといったことができないので、今の所、使用には多少難があると思われる。


一方、2010年3月15日から始まっている「radiko.jp」。これは2009年12月に発足したIPサイマルラジオ協議会(The Association of IP Simulcast Radio)が運営しているもので、会員は在京、在阪ラジオ局が中心。配信形式はAdobe Flash形式。プレイヤーはAdobe Flash Playerを使用。

radiko.jp関連サービスが色々と出てきているのでAPIでも公開されているのかと思ったら、APIなどは公開されていないらしい。ワオ。独自に調べて開発してらっしゃるんですね。
録音やTwitter連携も--radiko関連サービス続々登場:ニュース - CNET Japan

CSRAのサイマルラジオと違い、radiko.jpでは、IPアドレスによる判断などにより、聴ける地域が限定されている。その理由が以下のページで語られていた。
ラジオをほぼ100%サイマル配信する「radiko.jp」の挑戦 -AV Watch より。
宮澤:ラジオ放送局さんは、放送免許に応じて、一定のエリアに向けてビジネスをするという形で、50年やってきています。それを壊して新しい事をやるためには、どんなメリットがあるかが重要になります。

 もともと、ラジオは凄くローカルなもので、地元の売り上げの比率が高いんですね。地元のクライアントから広告を出稿していただき、地元のリスナーにサービスを届ける。当然放送の中身も地元の情報です。それを外に出して行く事が、放送局のビジネスにとって重要か否かという判断になるのです。

 また、権利の問題もありますね。例えば、ここのエリアでしか実施していないキャンペーンの告知をラジオで行なう事は山ほどあります。このエリアに向けて番組をやるという前提でタレントやCM契約を結ぶ事も多い。僕ら(電通)のような代理店としても、エリアマーケティングのツールとしてラジオを活用するという仕事も日々やっています。エリア制限というハードルを超えるメリットが多ければ、将来的には超える事になっていくと思いますが、その必要が無ければそうはなりません。

 もちろん、リスナーからすると、全ての放送局がどこからでも聴けるのがネットの醍醐味だと思います。我々も将来的にはそうしていきたい。しかし、今、エリア制限をクリアしていく手間を考えると、超えなければならない問題が凄く多くて、サイマル配信実用化への道筋が立てずらくなってしまう。今、手をつけられる所からはじめようとすると、従来のエリア内で聴ける人にまず届ける、という形になるという事です。

ラジオのこれまでのビジネスモデルや電波法などの法律といった壁を超えるメリットがどれだけあるのか、という事だと思うが、自分は、沖縄の人がJ-Waveを聞くといった楽しみ方ができることこそ、インターネット配信でのメリットだと感じる。

実際、CSRAのサイマルラジオで、石垣島のFMいしがき(この局は映像付きで放送している)を見て、沖縄っぽいなー、なんだかゆるいなー、と感じられることが面白い。radiko.jpでも是非そうなって欲しいのだが、どうなるだろうか。


そういえば、インターネットラジオというものもあるなと思い、インターネットラジオについても調べてみた。

インターネットラジオ局は、個人でも開局でき、全世界あてに情報を発信できる(インターネットラジオ - Wikipedia より)。また、電波を使用しないので、日本では、電波法に基づく放送(無線局)免許は不要。手軽そうだ。しかし、音楽を流す場合には日本ではJASRACとの信託契約を締結する必要がある。ここが最も難点か。

インターネットラジオとして有名なところとしては、SHOUTcastなどがある。そういえば昔、Winampなどでよく聞いていた。


個人的には、帰宅途中の電車の中で、iPhoneアプリを立ち上げてFM横浜のトレセンを聞きながら帰りたい、という願望があるのだが、それが叶えられるのは当分先の事のようだ。iPhoneメインに変える前までは、ドコモ携帯のFMラジオチューナーで聞けたのだが・・・ムムム。

※追記 2011.04.10
2011年4月12日(火)AM10時から、いよいよradiko.jpでFM横浜の実用化試験配信が始まりました!
http://www.fmyokohama.co.jp/topics/detail/info_radiko/0406_radiko.pdf

2010年3月8日月曜日

モールス信号は言葉を符号化した画期的な発明だったんだなぁ

ふとしたきっかけでモールス信号について調べているが、知っているようで、知らなかったことが多い。

まず、モールス信号は、遠距離通信を実現する画期的な発明だったということ。

三谷末治・古藤泰美共著「旗と船舶通信」より
木板、鐘、太鼓を鳴らす、のろしをあげる、のろしの色や上げ方を工夫したり、旗の色を変えたり、手旗の振り方を工夫したり。人類は太古から、遠距離でも警報や合図などの情報を送ることができる方法を考えてきた。

・・・・1793年、フランス人が腕木信号法(セマホア信号)を発明。初めて文字や数字を符号に変えて文章を完全に送ることに成功。

・・・・1837年、アメリカのモールス(Samuel Finley Bresse Morse)がモールス信号機を発明。短音(トン)と長音(ツー)を組み合わせた符号で文字や数字を表す。長音は短音の3倍の長さ。文字と文字の間隔は3短音、語と語の間隔は7短音。音響や灯火の点滅による通信にも用いられる。
インターネット上でメールやツイートするのが当たり前の現状だが、ルーツをたどっていくと、モールス信号こそ遠距離通信の元祖だったのだ、ということを発見。

また、モールスさんがモールス信号を発明した1837年。その頃の日本といえば、天保の大飢饉が全国に広がり、飢饉に対する幕府の無策に憤って大塩平八郎さんが乱を起こしていた頃だ。隔世の感あり。

さらに、モールスさんがモールス信号を発明するときに支援した人物で、電磁誘導を発見したジョセフ・ヘンリーさんが凄い。

ヘンリーさんは多くの発明を行ったようだが、科学の発展には個人の利益を優先すべきではないとする信条から一切特許化せず、彼の成果をもとに他の人間が製品化することを大いに援助したらしい。

モールスさんがモールス信号を発明したときも、ヘンリーさんは自分が改良した電磁石と発明したリレーをモールスさんに使わせ、技術指導もしている。モールスさんはその後、モールス信号で特許を申請しているのに。ヘンリーさん、器が大きい!

モールス信号でモールスさんが特許を取ったのが1840年。日本は江戸時代。その頃、アメリカにはすでに特許のシステムがあったとは。攘夷とか言ってる場合じゃないぜよっ!

モールス信号その他の参考サイト:
みんなの知識【ちょっと便利帳】 - モールス信号(モールス符号)一覧
モールス符号 - Wikipedia